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WordPressに標準で搭載されている検索は、投稿記事のタイトルと本文からしか検索できません。ブログや一般的なサイトなら標準の検索機能で事足りと思いますが、例えば不動産サイトや求人サイトなど、特定のサービスや商品を様々な条件で絞り込み、欲しい情報だけを出力させることができないため、ユーザー(閲覧者)の利便性が著しく低下します。
特定のキーワードやカテゴリなどを組み合わせて検索できるようにすることで、目的の情報を探しやすくなり、結果として受注や売上UPに繋がります。
WordPress標準の検索機能
WordPress標準の検索機能には「キ―ワード検索」「カテゴリー」「タグ」の3つがありますが、それぞれは独立した検索機能のため、組み合わせて(条件を絞り込んで)検索させることができません。ちなみに、標準のキーワード検索は投稿記事(固定ページ)のタイトルと本文からしかキーワードを検索できません。
絞込検索機能の実装方法について
高機能な検索の仕組みを実装するには、大まかに2つの方法があります。
- 自身でコードを書いて実装する
- 絞込検索機能プラグインを使う
自身や業者に依頼してコードを書いて実装する
希望通りの絞込み検索機能を実装することができます。自身で実装できれば費用がかからず機能を実装することが可能ですが高度な知識が必要なため、ほとんどの場合は制作会社に依頼して、絞込機能を実装してもらうケースがほとんどだと思います。
- メリット
- 要件に合わせて柔軟な絞込みが可能。
- デメリット
- 自身でコードが書けない場合は費用が発生
- 実装後に仕様や絞込み条件を変更する場合は作り直しになる可能性がある
- WordPress本体のバージョンアップに伴い、実装したコードが動かなくなる場合がある
- 自身で修正対応できない場合は費用と時間がかかる
絞込検索機能プラグインを使う
今回ご紹介する方法です。プラグインによる検索機能追加は、コードが書けない人でも容易に実装可能なため、実装の敷居はかなり低くなります。
プラグインによりますが「キーワード」と「カテゴリ」や「タグ」などを組み合わせて検索することができるようになります。中でも今回ご紹介する「FE Advanced Search」は「カスタム投稿」を検索の対象にしたり、カスタムフィールドも検索の対象にすることが可能なため、かなり高度な検索機能が実装できます。
- メリット
- コードを書く知識なしで導入可能
- 導入にかかる費用が無料のプラグインもある
- 実装後の絞込の変更などは管理画面内から行えるものが多いため、実装後の変更が比較的容易
- 開発者次第だが、プラグインのバージョンアップ対応が行われている間は比較的安心して利用できる
- デメリット
- 希望する絞込み検索ができない場合がある
- ある程度のCSSやWordPressの仕組みについての知識は必要
- プラグインによっては導入の敷居が高くなる
検索プラグイン「FE Advanced Search」とは?
価格は税込59,800円です。WordPressのプラグインとしては高価な部類ですが、一度ライセンスを購入してしまえば無制限で使用でき、以後のアップデートや技術サポートも無償対応してくれますので、制作会社がクライアントサイトへ実装するなど、業務案件での利用価値は高いと思います。
このプラグインはカテゴリ・タグ・カスタムフィールドなど複数の条件から記事の絞り込み検索が可能です。検索フォームの形式も「ドロップダウン」「チェックボックス」など自由に設定することができます。代表的な機能を抜粋してご紹介します。
絞り込めるコンテンツについて
「投稿」「固定ページ」「カスタム投稿」をそれぞれ単独で検索できます。また、複数の投稿タイプを横断しての検索も可能です。
絞り込み条件について
- 投稿年・投稿月
- カテゴリ
- タグ
- ターム
- カスタムフィールド
- キーワード
上記を複数組み合わせて検索することができます。
なお、キーワード検索はWordPress標準検索では「タイトル」と「本文」からしか検索できませんが「抜粋」「記事のターム名」「コメント」「カスタムフィールド」からも検索可能です。
記事のソート
- 投稿日時
- タイトルの50音順
- タイトルスラッグの50音順
- カスタムフィールドの値
- ランダム
検索結果の表示を上記の条件で指定可能です。また、上記検索条件を閲覧者が任意の並び順位変更できるボタンを設置することもできます。
基本的な機能
キーワードによる検索対象
- タイトル
- 本文
- 抜粋
- カスタムフィールド
- コメント
- ターム名
検索範囲
指定した値の「未満」「以下」「以上」などを検索する範囲検索が可能です。
特定カテゴリやタームの除外
特定のカテゴリ/ターム/タグが検索条件に表示されないよう除外することができます。
まとめ
FE Advanced Searchのカスタムフィールドからの検索ですが、2022年の4月までは「Advanced Custom Fields」には対応してませんでしたが、バージョン「1.8.8」から部分的に対応したとの事です。
ちなみに著者がこのこのプグインを実装した当時は、Advanced Custom Fieldsでも一行テキストなど、検索フォーム部品によっては検索が正常に動くのを確認してたのですが、セレクトやチェックボックスなど、1つのフォーム部品で値を複数持つタイプの検索が正常にできないものでした。
Advanced Custom Fieldsの仕様として、セレクトやチェックボックスなどの値はシリアライズされてデータベースに保管される様で、FE Advanced Searchは、このシリアライズされた値をそのまま取得するため、結果としてこれらのフォーム部品では「検索が動かない」という事になっていた様です。
現在、バージョンアップ後の動作確認中ですが、シリアライズ化部分の検索仕様が改善されていると著者も非常に助かります。カスタムフィールドのプラグインでは、Advanced Custom Fieldsは世界的にも利用者が多く、著者もPro版を購入して案件に実装したりと、利用頻度が非常に高いプラグインの一つでもあるため、不動産サイトや求人サイト、中古自動車販売などの案件で作業が捗ります。
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